夕方の空を、スイスイと飛びまわるコウモリ。あたりが真っ暗になっても、木や電線にぶつからず、それどころか飛んでいる小さな虫までパクッとつかまえます。人間なら、暗い部屋を歩くだけでぶつかってしまうのに、コウモリはなぜ真っ暗でも平気なのでしょう?「目がすごくいいの?」——じつは、コウモリは目ではなく”音”でまわりを見ているんです。今日は、そんなコウモリのふしぎな力を、もしまる家といっしょにのぞいてみましょう。
見て!コウモリが飛んでる!真っ暗なのに、なんでぶつからないの!?
ほんとねぇ。ママなんて暗いとテーブルの角にぶつかるのに



あんなに速く飛んで、虫までとるんだよね…目だけじゃ、むりな気がするなぁ。



いいところに気づいたな、なでな。コウモリはな、目じゃなくて”あるもの”を使って、暗やみでもまわりが分かるんだ。
まずクイズ!コウモリはどうやって暗闇を飛ぶ?
🌟 もしまるクイズ!
「コウモリが真っ暗な夜でもぶつからずに飛べるのは、なぜ?」
A)目がネコより何倍もよくて、暗くても見えるから
B)自分で出した音のはね返りで、まわりを”聞いて”いるから
C)鼻でにおいをかいで、よけているから
D)長いひげで、かべを感じているから
ぜったい目でしょ!夜の動物って、目がキラーンって光るもん!Aだ!



うーん、でも真っ暗だと目だけじゃ見えないよね…目とはちがう方法な気がする。
🤔 どれだと思う?タップで答え合わせ!
答えは……B)自分で出した音のはね返りで、まわりを”聞いて”いるから! なでなちゃんの「目とはちがう方法」という予想、するどかったですね。
ええーっ!音でまわりが分かるの!?目じゃないの!?



そう、コウモリは”音のやまびこ”で、まわりを見ているんだ。順番に説明しよう。
① コウモリは、夜のハンター
コウモリの多くは、昼はほら穴や木のかげでねむり、夜になると活動するなかまです。暗くなってから飛び立ち、空を飛ぶガやカ(蚊)などの虫を、つぎつぎとつかまえて食べます。
でも、夜は真っ暗。いくら目をこらしても、飛んでいる小さな虫を見つけるのはむずかしいですよね。そこでコウモリは、目にたよらないとっておきの方法を使います。それが、”音”を使ったすごい技なんです。
暗いのに虫をとるなんて、どうやってるのかしらねぇ。
② ひみつは「超音波」
コウモリは、飛びながら口や鼻から超音波(ちょうおんぱ)という音を出しています。超音波は、とても高い音で、人間の耳には聞こえません。だから、私たちにはコウモリが静かに飛んでいるように見えますが、じつはコウモリは「キッキッ」と音を出しつづけているのです。
この音を、まるでまっ暗な部屋で懐中電灯(かいちゅうでんとう)を照らすように、前へ前へと飛ばしています。ただし、光ではなく”音”のライト。この音が、コウモリの目のかわりになるんです。



人に聞こえない音を出してるんだ!だから静かに見えるんだね。
③ 音の”やまびこ”で、まわりが分かる


山でやまびこ(こだま)を経験したことはありますか?「ヤッホー」とさけぶと、少しおくれて「ヤッホー」と返ってきますよね。あれは、音が山にぶつかって、はね返ってくるからです。
コウモリも同じ。出した超音波が、虫や木や電線にぶつかって、はね返ってきます。それをコウモリのすぐれた耳がキャッチして、「近くに虫がいる」「右に木がある」と、まわりのようすを音で”見て”いるのです。しかもコウモリは、はね返ってくる音のちがいから、物のきょり・大きさ・動きまで分かります。この、音のはね返りでまわりを知る力をエコーロケーション(反響定位・はんきょうていい)といいます。
やまびこでまわりが分かるの!?コウモリって、音のレーダーを持ってるんだ!すげー!



その通り。目が見えなくても、音でまわりの地図がえがけるんだ。すごい能力だろう?
④ イルカも、人間の機械も、同じ仕組み


じつは、このエコーロケーションを使う生きものは、コウモリだけではありません。海のイルカも、同じように音を出して、そのはね返りで、にごった海の中でもエサや仲間を見つけています。空のコウモリと海のイルカが、同じ技を使っているなんて、おもしろいですよね。
さらに、人間もこの仕組みをまねしています。船が海の底のようすや魚のむれを調べるソナー(魚群探知機・ぎょぐんたんちき)は、まさに音のはね返りを使った機械。生きもののすごい力から、人間は多くのことを学んでいるんですね。



イルカも、船の機械も同じなんだ!自然のアイデアって、すごいなぁ。
💡 もしまる辞典|今日のことば
🔍 超音波(ちょうおんぱ)
とても高くて、人間の耳には聞こえない音。コウモリはこの音を出して、まわりのようすを知る。
🔍 エコーロケーション(反響定位・はんきょうていい)
自分で出した音のはね返り(やまびこ)を聞いて、まわりの物のきょりや大きさを知る力。コウモリやイルカが使う。
🔍 反射(はんしゃ)
音や光が、物にぶつかってはね返ること。やまびこは、音が山に反射して返ってくる現象。
🔍 ソナー
音のはね返りを使って、海の底や魚のむれを調べる機械。コウモリやイルカの仕組みをまねして作られた。
まとめ|コウモリは、音でまわりを”見る”
- コウモリは夜に活動し、暗やみで目にたよらず飛ぶ
- 口や鼻から超音波(人に聞こえない高い音)を出している
- 音が物にぶつかってはね返るのを耳で聞いて、まわりを知る(エコーロケーション)
- きょり・大きさ・動きまで分かるので、飛ぶ虫までつかまえられる
- イルカや、人間のソナーも同じ仕組み
今度の夕方、空をスイスイ飛ぶコウモリを見つけたら、思い出してください。あの子は今、聞こえない音を出して、”音のやまびこ”でまわりの地図をえがきながら飛んでいるんです。生きものの力は、なんで秋の夜に虫が鳴くの?やもしも犬の嗅覚を持ったら?でも、まだまだ紹介しています。
ぼくも『ヤッホー』でやまびこためす!コウモリの気持ちになってみる!



暗やみを音で”見る”なんて、コウモリってかっこいいね。



それが”知る”って楽しさだ。生きものは、ふしぎな力の宝庫だな。
👉 音のふしぎをもっと:なんで雷は光ってから音が遅れて聞こえるの?
👉 夜の生き物つながりで:なんで秋の夜に虫が鳴くの?
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もっと知りたくなったら 📚
「コウモリやイルカ、夜の生き物のことをもっと知りたい!」と目をかがやかせた親子には、動物図鑑がおすすめです。
コウモリやイルカのふしぎな力が、大きな写真とイラストでわかる動物図鑑を一冊置いておくだけで、「次はどの生き物のひみつを知ろう?」と、子どもの好奇心がどんどん広がります。夜のおさんぽで空を見上げて、コウモリをさがすだけでも、りっぱな生きもの観察になりますよ。
最後まで読んでくれてありがとうございます!次の「もしも?」「なんで?」でもお会いしましょう🌟









