「昨日ね、すごい夢を見たよ!空を飛んで、恐竜と友達になったんだ!」——子どもがきらきらした目でそう話してくれることはありませんか?でも「夢ってなんで見るの?」と聞かれたとき、うまく答えられなくて困った親御さんも多いのではないでしょうか。
楽しい夢、こわい夢、よくわからない夢……毎晩のように夢を見ているのに、なぜ見るのかをちゃんと知っている人は意外と少ないかもしれません。実は夢には大切な役割があることが科学の研究でわかってきています。眠っている間の脳の働きと夢のひみつを、もしまるファミリーと一緒に探ってみましょう!
もしもさ〜!夢の中で空を飛んでいたら、本当に飛べるようになったりしないかな!?



それは無理でしょ(笑)。でも、なんで夢って見るんだろう?いつも気になってたんだよね。



いいところに気づいたなぁ!夢は、脳がすごく一生懸命働いている証拠なんだぞ。
え〜!すごーい!眠っているときも脳って働いているの?ぐっすり休んでると思ってたわ〜!
🌟 もしまるクイズ!
人は1晩に何回くらい夢を見ているでしょう?
A)0〜1回 B)2〜3回 C)4〜6回 D)10回以上
🤔 どれだと思う?タップで答え合わせ!
答え:C)4〜6回!
実は1晩に4〜6回も夢を見ています。でもほとんどの場合、起きたときには忘れてしまうため「あまり夢を見ない」と感じている人が多いんです。
眠りには2つの種類がある


眠りにはふたつの種類があります。ひとつは「レム睡眠(REM睡眠)」、もうひとつは「ノンレム睡眠(ノンREM睡眠)」です。
「レム(REM)」は「Rapid Eye Movement(速い目の動き)」の頭文字で、レム睡眠のときはまぶたが閉じているのに目玉がキョロキョロと動いています。体は眠っていても脳はかなり活発に動いている状態です。一方のノンレム睡眠は、目があまり動かない深い眠りで、体も脳もしっかり休んでいます。



目が動いているって、すごく不思議!夢を見ながら目で追いかけているのかな?



実はな…そういう説もあるんだ。夢の中で動く景色を目で追っているのかもしれないって、研究者たちも考えているんだよ。
えーー!!すげぇ!!眠っているときも目が動いてるの?ちょっと見てみたい!
わたしたちは一晩でレム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返しています。だいたい90分を1サイクルとして4〜5回くり返し、朝に近づくにつれてレム睡眠の時間が長くなっていきます。
そしてクイズの答えです!夢を見るのは「②眠りが浅いとき」——つまりレム睡眠のときです。このときに脳が活発に動いていて、まるで映画を見るように夢をつくり出しているのです。
夢はどんな役割をしているの?


夢を見ることにはどんな意味があるのでしょうか?科学の研究が進み、いくつかの大切な役割があることがわかってきました。
まず大きな役割のひとつが「記憶の整理」です。レム睡眠の間、脳は「今日あったことのうち大切なことはどれかな?」と仕分けをして、大事なものを記憶に定着させ、不要なものを消去する作業をしています。まるで散らかった部屋を寝ている間に片付けてくれる妖精のようなイメージですね。
次に、「感情の整理」という役割もあります。悲しいことや、こわいことがあった日でも、眠って夢を見ることで気持ちが少し楽になることがあります。これは脳が夢の中で感情を処理して、心のバランスを整えているからだと考えられています。「悲しいことがあったら、よく眠ることで気持ちが楽になる」——大人なら経験したことがあるかもしれませんね。
夢にそんな役割があったなんて知らなかったわ〜!なんか感動しちゃった!



それってどういうこと?じゃあ、こわい夢を見るのも意味があるの?



実はな…こわい夢にも意味があるかもしれないんだ。危険なことをシミュレーションして、脳が「次はこうしよう」って練習しているんじゃないかって言う研究者もいるんだよ。
それってつまり夢の中でバトルして強くなれるってこと!?超やってみたい!!



はは、もしまるは元気だなぁ。でもね、もし本当にこわい夢を見ても大丈夫。『脳ががんばって練習してるんだな』って思うと、ちょっとだけ気持ちが楽になるよ。
また、夢は「創造力を高める」という側面もあります。眠っている間に脳がいろんな記憶をつなぎ合わせるため、普段では思いつかないアイデアが浮かんでくることがあります。有名な科学者や芸術家も夢からヒントを得たといわれています。
ちなみに、夢にはおもしろい「あるある」もあります。朝、目覚まし時計が鳴っているのに、夢の中ではチャイムや電話の音に変わって聞こえた——そんな経験はありませんか?これは、まわりの音を脳が夢の中にこっそり取りこんでいるからだと考えられています。
あるある!この前、ピンポンの音が夢に出てきたよ!あれって本物の音だったんだ!?
なぜ夢を忘れてしまうの?
「昨日夢を見たはずなのに、起きたら忘れてしまっていた……」という経験はありませんか?夢はとても鮮明に覚えているときもあれば、起きた瞬間から記憶がスーッと消えてしまうこともありますよね。なぜでしょうか?
これには、脳の「海馬(かいば)」という部分が関係しています。海馬は短期記憶を長期記憶に変換する働きをしているのですが、レム睡眠中はこの海馬の働きが少し弱まっているといわれています。
そのため夢の内容が長期記憶として保存されにくく、目が覚めたあとに思い出せなくなるのです。夢を覚えておきたいときは、起きた直後に目を閉じたまましばらくその夢を頭の中でたどってみると、少し長く覚えていられることがありますよ。



なんで??せっかく楽しい夢を見たのに、忘れちゃうのはもったいないよね…



それはな、脳が夢をわざと残さないようにしているのかもしれないんだ。全部覚えていたら、現実と夢の区別がつかなくなって大変なことになるからね。
なんだかワクワクしてきた♪たしかに、夢をぜんぶ覚えていたらちょっとこわいかも〜!
じゃあ、夢日記をつけたらいいんじゃない?起きた瞬間に書けば忘れないんじゃ?
もしまる君のアイデア、実は大人の研究者もやっていることですよ!「夢日記」をつけることで、自分の夢のパターンがわかってきたり、もしかしたら自分の気持ちや悩みに気づくヒントにもなるかもしれません。夢に興味があるお子さんと一緒に試してみてはいかがでしょうか。
動物も夢を見るの?


人間が夢を見るなら、動物はどうなのでしょうか?これはとても興味深い疑問で、科学者たちも研究を続けています。
いぬやねこが眠っているときに足や口がピクピク動いたり、小さな鳴き声を出したりするのを見たことはありませんか?あれはレム睡眠中に夢を見ている可能性があります。ネズミを使った研究では、日中に迷路を歩いたネズミが眠っている間に同じルートを脳が再現する活動をしていることが確認されています。
チンパンジーやゴリラなどの類人猿(るいじんえん)も、レム睡眠中に複雑な脳活動をしていることがわかっています。魚や爬虫類(はちゅうるい)はレム睡眠に似た状態があるかどうかははっきりしていませんが、睡眠サイクルを持っていることはわかっています。
ほんとうに!?うちのいぬもそうかも!あのピクピクって、走ってる夢じゃないかな!!



実はな…動物の夢の内容まではわからないけれど、日中の体験を脳が繰り返しているらしいんだ。いぬが走る夢を見ているというのはあながち間違いじゃないかもしれないぞ!



ねこもよくピクピクしてるよね〜。ねずみを追いかける夢とか見てたりして!
わあ、動物も夢を見てるなんて!うちのねこのピクピクもそれかしら〜?
近年の研究では、タコが眠っているときに皮膚の色が素早く変化する様子が観察されており、これが夢を見ている可能性を示すのではないかと注目されています。生き物にとって、眠ることや夢を見ることには、それだけ大切な役割があるのかもしれませんね。
子どもはなぜたっぷり眠る必要があるの?
夢を見るためには、しっかりと眠れることが大切です。レム睡眠は眠りのサイクルの中で繰り返し訪れ、特に明け方に近い時間帯に多くなります。必要な時間しっかり眠ることが夢を見やすくするためにも重要です。
子どもは大人より、レム睡眠の割合が多いといわれています。年齢ごとの目安を見てみると、脳が急速に発達している時期ほどレム睡眠が長いことがわかります。
年齢眠り全体に占めるレム睡眠の割合赤ちゃん約50%子ども(小学生)30〜40%大人20〜25%
赤ちゃんは眠り時間の約半分がレム睡眠!脳がまだまだ発達中で、情報を整理する時間がたくさん必要だからだと考えられています。子どもも大人に比べてレム睡眠が多く、これは学校や遊びで得た記憶を夜の間に一生懸命処理しているからかもしれません。



ちゃんと知りたい!子どもは何時間眠ればいいの?



小学生なら9〜11時間が目安とされているんだ。記憶の整理もできるし、成長ホルモンも出て体も大きくなるからな!
え〜!すごーい!子どもの方が夢を見やすいってこと?じゃあいっぱい寝させないといけないね!
じゃあいっぱい眠ったらいっぱい夢を見られるかも!!やってみたい!!
よい眠りのために大切なポイントは、毎日同じ時間に寝起きすること、寝る前にスマホやゲームの画面を控えること、寝室を暗く静かにすること、の3つです。規則正しい生活リズムが、質のよい眠りと豊かな夢につながっています。
💡 もしまる辞典
レム睡眠(れむすいみん):眠っているときに目玉がキョロキョロと動く「浅い眠り」のこと。英語で「Rapid Eye Movement(速い目の動き)」の頭文字をとってREMという。このときに脳は活発に動いていて、夢を見ることが多い。
ノンレム睡眠(のんれむすいみん):目があまり動かない「深い眠り」のこと。体も脳もしっかりと休んでいる時間。眠り始めはこのノンレム睡眠が多く、朝に近づくにつれてレム睡眠の割合が増えていく。
海馬(かいば):脳の中にある、記憶を整理する大切な場所。タツノオトシゴのような形をしていることからこの名前がついた。短い記憶を長い記憶に変換する働きをしており、海馬の活動が弱まるレム睡眠中は夢の内容が記憶に残りにくい。
明晰夢(めいせきむ):夢を見ながら「これは夢だ」と気づいて、夢の内容を自分でコントロールできるめずらしい状態のこと。練習することで空を飛んだり好きな冒険をしたりできるようになる人もいると言われている。脳と意識のひみつに迫る研究として科学者からも注目されているよ。
まとめ
今日は「夢を見るのはなぜ?」という疑問から、眠りのしくみを探ってきました。夢を見るのはレム睡眠の時間で、「記憶の整理」「感情の処理」「創造力を育てる」といった大切な役割があります。夢を忘れてしまうのは海馬の働きが弱まるため、そして犬や猫などの動物も夢を見ている可能性があります。
「眠る」ということは、ただ休むだけじゃなく、脳が一生懸命働いている大切な時間です。「今夜はどんな夢を見るかな?」——そんなわくわくした気持ちで布団に入るのも、素敵なことだと思いませんか?
これめちゃくちゃおもしろいやつじゃん!今夜は空を飛ぶ夢を見るぞ〜!!



それはな…「明晰夢(めいせきむ)」って言って、夢の中で夢と気づいて操る技術もあるんだぞ。それはまた次の機会に!



夢って、見たい夢をコントロールできるのかな?それもなんで??って気になってきた!
なんだかワクワクしてきた♪今夜は早く寝ようかな〜!
もっと知りたくなったら
夢や睡眠のふしぎに興味を持ったら、次のステップとして「眠りと脳」をテーマにした図鑑や、観察キットで実際に睡眠を記録してみるのもおすすめです。良質な図鑑を一冊手元に置いておくだけで、「なんで?」と思った瞬間にすぐ一緒に調べられる、親子の「発見の時間」が自然と増えていきますよ。
夢の不思議を入口に、脳や体のしくみをもっと探ってみませんか?子どもが「知りたい!」と感じた瞬間が、一番大切な「発見の入口」です。ぜひ親子で一緒に、脳の冒険を楽しんでみてください!


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