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パパ!カブトムシ飼いたい!買うの?捕りに行くの?



どっちもアリだよ。住んでる場所と、家族の時間で決めればいい。順番に見ていこうか
夏になると必ず来る「カブトムシ飼いたい」。買うべきか、捕りに行くべきか、最初の分かれ道でつまずく方が多いです。
先に結論を言うと、平日しか時間が取れない・近くに雑木林がない家庭は「買う」で全く問題ありません。逆に、車で行ける雑木林があって、夜か早朝に大人が付き添えるなら「捕る」は一生ものの体験になります。どちらを選んでも、その子はその夏の相棒です。
この記事では、買い方(場所・相場・元気な個体の見分け方)と、捕り方(時間帯・場所・安全)を、はじめての親子向けにまとめました。
買う?捕る?30秒でわかる比較
| 買う | 捕る | |
|---|---|---|
| 費用 | 数百円〜2,000円台+飼育用品 | 交通費+装備(ライト等) |
| 手間 | 少ない | 下見・夜or早朝の移動が必要 |
| 確実さ | ◎ 必ず手に入る | △ 空振りもある |
| 思い出 | ○ | ◎ 見つけた瞬間は忘れない |
| 向いている家庭 | 時間が取りにくい/近くに林がない | 週末に動ける/車がある |
どちらが正解ということはありません。 買った個体でも、毎日ゼリーを替えて、ひっくり返っていたら起こしてあげて——という時間の濃さは同じです。
買う場合|どこで売ってる?いくらぐらい?
買える場所は4つ
① ホームセンター:夏の間、入口近くに特設コーナーができます。飼育用品が同じ場所で揃うのが最大の利点。はじめての1匹はここがいちばん失敗が少ないです。
② ペットショップ・昆虫専門店:種類が豊富で、店員さんに聞けます。「はじめてなんです」と言えば、飼いやすい種類を選んでくれます。
③ 通販(生体販売):品揃えは圧倒的。ただし夏の輸送は生き物にとって過酷なので、「死着補償」があるお店を選んでください。到着日に必ず受け取れる日を指定するのも大事です。
④ 夏祭り・イベント:その場の勢いで連れて帰ることになりがちですが、飼育用品が手元にない状態で持ち帰らない。当日中に最低限のケースとマットとゼリーは用意してください。
値段の相場
国産カブトムシは1匹数百円〜、ペアで1,000〜2,000円台が目安。クワガタはコクワガタが手頃で、ノコギリクワガタやヒラタクワガタは大きさによって値段が上がります。オオクワガタは血統によって桁が変わる世界もありますが、はじめての1匹には必要ありません。
外国産の大型種は見た目のインパクトがすごいのですが、温度管理の難しさと、絶対に逃がしてはいけない責任があるので、初心者向け記事としてはおすすめしません。
元気な個体の見分け方
お店で選ぶとき、ここだけ見てください。
- 脚の先(ツメ)が6本そろっているか。欠けていても生きてはいけますが、ひっくり返ったときに起き上がれません
- 持ち上げたときに、しっかり脚を踏ん張るか。だらんとしている個体は弱っています
- 動きが機敏か。じっとしているだけの個体は避ける


オスとメスは、カブトムシなら角、クワガタなら大あごで見分けられます。1匹だけ飼うならメスのほうが長生きしやすいと言われています。
カブトとクワガタ、どっちにする?
ここは意外と知られていない、大事な分かれ道です。
| 成虫の寿命 | 冬を越す? | |
|---|---|---|
| 国産カブトムシ | 1〜3ヶ月 | 越せません |
| ノコギリクワガタ | 活動を始めてから2〜3ヶ月 | 夏に捕った個体はほぼ越せません |
| コクワガタ | 1〜3年 | 越冬します |
| ヒラタクワガタ | 2〜3年 | 越冬します |
| オオクワガタ | 3〜5年 | 越冬します |


カブトムシは夏に出会って秋にお別れという一生です。姫路科学館の解説でも「成虫で冬を越すことはできません」とされています。寿命でお別れするのは、飼い方が悪かったからではありません。 ここは先にお子さんに伝えておいてあげてください。
いっぽうコクワガタやヒラタクワガタは、冬眠して何年もつきあえます。「短く濃い夏」ならカブトムシ、「長いつきあい」ならクワガタ、という選び方ができます。



カブトムシは、なんで冬をこせないの??



そういう一生の設計なんだ。夏に生まれて、卵を残して、次の世代にバトンを渡す。短いけど、ちゃんと役目を果たしてるんだよ
一緒に揃えるもの
最低限これだけあれば今日から飼えます。ケース・マット(土)・昆虫ゼリー・のぼり木・転倒防止の落ち葉。


はじめてなら、必要なものがまとまったセットが結局いちばん安上がりです。単品で買い集めると、マットの種類やケースのサイズで必ず迷います。
観察して楽しむなら、フタが透明で横からも見えるタイプが便利です。子どもが自分の目線でのぞける高さに置くと、見る回数が全然違います。
👉 飼育用品をくわしく比べたい方へ:ダンゴムシ・アリ・カブトの飼育セットおすすめ|死なせず観察
捕る場合|いつ・どこ・どうやって?
夜チームと早朝チーム
カブトムシもクワガタも夜行性です。狙う時間帯は2つあります。
夜(20時〜明け方) — 数がいちばん多いのは20〜22時ごろですが、チャンスは夜のあいだ続きます。ただし足元が暗いので、ライトと大人の付き添いが必須です。
早朝(4〜6時ごろ) — 明るいので安全に動けます。カブトムシが去ったあとの木に、クワガタが残っていることがあります。


昼間にいないのは、夜行性で、日中の乾燥と暑さを嫌うからです。木の根元や葉の裏に隠れています。
いる場所の見つけ方


狙うのはクヌギとコナラ。クヌギの樹皮は縦にゴツゴツした深い割れ目があって、よく「ワニの皮のよう」と表現されます。ただし樹種の見分けには慣れが要ります。まずは「黒くしみ出した樹液があるか」で探すほうが確実です。
樹液が出ている木は、近づくと発酵したような甘酸っぱい匂いがします。カナブンやチョウが集まっていれば、その木は当たりです。公園の外灯の下も、飛んできた個体が落ちていることがあります。


👉 なぜ虫は光に集まるの?:なんで虫は光に集まるの?理由と虫よけの選び方
捕り方3ステップ
① 見つける → ② そっと掴む → ③ 虫かごへ。
掴むときは背中側から、胸のあたりを持ちます。角や大あごを持つと嫌がって暴れます。高いところにいる個体は、木を軽くトントンと叩くと落ちてきます。蹴ったり強く揺すったりしないでください。木も傷みますし、他の人の楽しみも減らします。
トントンで落ちてこない高さにいる個体は、網がないとあきらめるしかありません。伸ばして1.8mほどあれば、腕の長さと合わせて3m近くまで届きます。子ども用の虫取り網は1.5m以下が多いので、伸縮するタイプかどうかを確かめて選んでください。軽いカーボン製なら、子どもでも振り回せます。
バナナトラップ
前日の夕方に仕掛けて、翌朝見に行く——それだけで自由研究になります。バナナを袋に入れて数日おいて発酵させ、木に吊るしておくだけ。
⚠️ 仕掛けたら必ず回収してください。 公園や他人の土地に食べ物を放置すると、ゴミになりますし、他の動物を呼び寄せてしまいます。
👉 自由研究のテーマ探しに:自由研究のテーマが決まらない小学生へ|なんで科学21選
⚠️ 安全のこと|「夜だからハチはいない」は誤りです


ここだけは飛ばさずに読んでください。
「スズメバチは夜は活動しないから、夜の採集は安全」という話をよく見かけますが、これは正しくありません。 九州大学の資料によれば、多くのスズメバチが夕方に活動をやめるのに対し、モンスズメバチは暗くなっても活動を続けることが知られており、夜にクワガタを採集していた人が刺された事例も記録されています。日没から4時間ほど経った夜10時すぎに、100匹以上が明かりに集まったという報告もあります。
夜でも、ハチ対策は昼と同じように必要です。
- 明るいうちに下見をする。樹液の出ている木と、ハチの巣がないかを確認しておく
- 黒っぽい服・帽子は避ける。ハチは黒いものを激しく攻撃する性質があります(名古屋市の案内より)
- 香水・整髪料などの強い香りは避ける
- ライトにハチが飛んできたら、振り回さずにそっと消して、静かに後ろに下がる
- 手で払わない・大声を出さない。歩く速さで後ろに下がって離れる
- 必ず大人が付き添う。刺された場合はアナフィラキシーの可能性があるので、迷わず医療機関へ
樹液に先客のスズメバチがいたら、その木はあきらめてください。他にも木はあります。
夜道はハチ以外にも、マムシ・ムカデ・転倒・熱中症のリスクがあります。長袖長ズボン・長靴・人数分のライトを。
ライトは頭に着けるタイプを、大人のぶんだけでも用意してください。手持ちだと片手が塞がります。子どもの手を引きながら、ハチが来たときに静かに後ろへ下がる——この動作は、両手が空いていないとできません。赤色灯のモードがあると、虫を必要以上に驚かせずに済みます。
夜のおでかけは、パパとセットが約束だよ
わが家の場合|深夜0時すぎ、雨上がりの雑木林で
準備したのは、ライト・長袖長ズボン・虫取り網・虫かご、それに100円ショップの小分けケース。飼育ケースだけは、出かける前に組み立てておきました。


目的地に着いたのは深夜0時前。雨上がりで樹液の匂いが流されてしまったのか、木を回ってもなかなか見つかりません。それでも樹液がたっぷり出ている一本に、カブトムシがオス2匹とメス1匹。網でオス2匹を採り、メスはそのまま残してきました。別の木では、コクワガタが1匹。
足りない道具は、帰りに近くのスーパーで買い足しました。マットは3日ほど冷凍庫で凍らせてから、自然解凍して敷き詰めています。コバエやダニの対策として、飼育をしている人のあいだで広く行われている方法です。ひと手間ですが、敷いてからでは直せないので、先にやっておくと安心です。
これだけは守って|カブクワのマナー
① 採りすぎない。 飼える数だけ持ち帰ってください。自治体ごとにルールが決まっていることもあります。たとえば大阪府和泉市は、市の公園について「自分で飼える数にとどめる」「大量に採取することや、貴重な動植物を採取することは禁止」と案内しています。行く前に、その市町村の案内をひとつ見ておくと安心です。
② 木を傷つけない。 樹皮を削る・木を蹴る・枝を折るのはNGです。来年も同じ木に来てもらうためです。
③ 買った個体・外国産を絶対に逃がさない。 環境省の子ども向け資料には「外国のカブトムシやクワガタを逃がしたり、捨てたりしないでね」「日本のカブトムシやクワガタとの間に雑種の子どもが生まれてしまいます」と書かれています。同じ日本のカブクワでも、別の地域の個体を放すのはNGです。長野県安曇野市も、他地域のヒラタクワガタについて在来種との交雑を心配しています。最後まで飼うことが、飼い主としていちばんの思いやりです。
④ 採っていい場所か確認する。 国立公園や自然公園では、捕獲に許可が必要な場合があります。都市公園は自治体ごとにルールが違い、採集禁止の看板が立っている公園もあります。山林の多くは私有地です。 出かける前に、その公園・自治体のホームページや現地の看板を必ず確認してください。
⑤ 他の人が仕掛けたトラップには触らない。 誰かが前の日から準備したものです。自分の力で樹液スポットを見つけるほうが、ずっと楽しいですよ。
手に入れたら|最初の3日間
① ケースに入れる — マットは湿らせて、握って固まるくらい。のぼり木と落ち葉を入れて、ひっくり返っても起き上がれるようにします。
② ゼリーを置く — 昆虫ゼリーが手軽で確実です。1〜2日で交換します。
ゼリーは思っている以上に減ります。1匹でも1〜2日に1個、数匹いれば1週間で10個以上。切らして慌ててお店を探す——というのが、はじめての夏に必ず起きることです。50個入りをひとつ買っておくと、交換を面倒に感じずに済みます。
③ 置き場所 — 直射日光が当たる場所には絶対に置かないでください。 山口大学の研究者も「直射日光にさらされて体温が上がりすぎると死んでしまうことがある」と指摘しています。夏の車の中、締め切った部屋、日中のベランダもNG。玄関など、暗くて涼しい場所が向いています。飼育用品メーカーや専門店の多くは、20〜25℃くらいを目安に、30℃を超えるような場所は避けるよう案内しています。
④ 触りすぎない — うれしくて何度も持ち上げたくなりますが、弱ります。見る時間を長く、触る時間を短く。
よくある質問
Q. カブトムシを何匹か一緒に飼ってもいい?
ケースが広ければできなくはないのですが、昆虫専門店や飼育用品メーカーの多くは「1匹ずつのほうが長生きしやすい」と案内しています。オスは角で押し合うケンカをして、脚の先が欠けたり、負けたほうがエサを食べられずに弱ったりします。特にオス同士は避けるのが無難です。一緒にする場合は大きめのケースに、エサ皿を離して複数、隠れる場所も多めに。
Q. コバエがわいてきた
マットを使う前に袋ごと冷凍しておくと対策になると言われていますが、これで完全に防げるわけではありません。ある飼育用品メーカーの報告では、1回の冷凍では少し発生し、いったん解凍してもう一度凍らせたところ発生が見られなくなった、とされています。フタの目が細かいケースやコバエ防止シートとの併用が確実です。
Q. ひっくり返って動かない
落ち葉やのぼり木が足りていません。掴まるものを増やしてあげてください。
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まとめ|買っても捕っても、その子は夏の相棒
迷ったら、はじめての1匹はホームセンターで、飼育セットと一緒に。これがいちばん失敗しません。慣れてきたら、来年の夏に捕りに行けばいいんです。


捕りに行くときは、明るいうちの下見と、黒い服を避けることと、大人の付き添い。この3つだけ覚えて帰ってください。
ぼくは、お店の子も森の子も、どっちも友だちだと思う!









