もしも恐竜がまだいたら、今の世界はどうなってた?

図鑑でも映画でも大人気の恐竜。「もしも恐竜が絶滅していなかったら、今ごろ世界はどうなっていたんだろう?」——恐竜好きの子どもなら、一度は考えたことのある「もしも?」ですよね。

恐竜と人間が一緒にくらす世界?それとも、人間は生まれていなかった?実はこの問いを考えると、なぜ今わたしたちがここにいるのか、という壮大な物語が見えてきます。

もしまる家の「もしも?」から、恐竜のひみつを一緒に探っていきましょう!

もしまる君

もしもさ〜!恐竜がいまもいたら、めちゃくちゃカッコよくない!?ティラノサウルスにのって学校行きたい!!

なでなちゃん

でも、恐竜がいたら……人間って、ちゃんと暮らせるのかな?なんで恐竜はいなくなっちゃったんだろう?

ぽかママ

恐竜がそのへんを歩いてたら、ママ、こわくて買い物にも行けないわ〜!

ワクパパ

あはは。実はな、恐竜がいなくなったからこそ、いま人間がいるとも言えるんだ。それに——恐竜はまだ完全には絶滅してないんだぞ。ヒントは身近にいる!

目次

まずはクイズ!恐竜が絶滅したのはいつ?

🌟 もしまるクイズ!

「恐竜が絶滅したのは、今からどのくらい前でしょう?」

A)約1万年前  B)約100万年前  C)約6600万年前  D)約2億年前

もしまる君

うーん、めっちゃ昔だから……Dの2億年前!

なでなちゃん

Cな気がする。6600万年前って聞いたことある!

🤔 どれだと思う?タップで答え合わせ!

答えは……C)約6600万年前!

では、なぜ恐竜は絶滅してしまったのでしょう。その原因には、空からやってきた「あるもの」が関係しています。

恐竜が絶滅した原因は、巨大な隕石だった

恐竜が絶滅した最大の原因は、宇宙から飛んできた巨大な隕石(いんせき)の衝突だと考えられています。

その隕石の大きさは、直径およそ10〜15km。いまのメキシコのあたりに激突し、大きなクレーター(くぼみ)を作りました。衝突のしょうげきで、大量のチリやけむりが空をおおい、太陽の光をさえぎってしまったのです。さらにこのころは、世界のあちこちで大きな火山活動も起きていて、それも生き物には大きなダメージになったと考えられています。つまり、いくつもの悪いことが重なった時代だったのです。

太陽の光が届かないと、植物が育ちません。植物を食べる恐竜が減り、その恐竜を食べる恐竜も減り……と、食べ物のつながり(食物連鎖)がこわれて、生き物の約75%が絶滅したと言われています。チリで太陽がさえぎられて地球全体がぐっと寒くなる、こうした状態を「核の冬」のような状態と呼ぶこともあります(もともとは別の意味の言葉ですが、「太陽がかくれて寒くなる」ようすが似ているのでこう呼ばれます)。

このとき姿を消したのは、陸の恐竜だけではありません。空をとんでいた翼竜(よくりゅう)や、海をおよいでいた首長竜(くびながりゅう)など、恐竜の時代をいろどっていた大きな生き物たちも、いっしょに絶滅してしまいました。

恐竜絶滅の連鎖:巨大隕石→チリで太陽がかくれる→植物が育たない→草食恐竜が減る→肉食恐竜も減る→約75%が絶滅
もしまる君

えーー!隕石で太陽がかくれて、植物が育たなくなって……ぜんぶつながって絶滅したんだ!

ワクパパ

そうなんだ。直接ぶつかって全部いなくなったんじゃなくて、『食べ物がなくなった』ことが大きかったんだよ。

恐竜が絶滅したから、人間が生まれた?

ここがいちばん大事なポイントです。恐竜がいた時代、わたしたち人間のご先祖さま(哺乳類/ほにゅうるい)は、ネズミのように小さく、恐竜におびえながらひっそりとくらしていました。

ところが、恐竜が絶滅して大きな生き物がいなくなると、哺乳類はのびのびと生きられるようになりました。少しずつ大きく、種類も増えていき、やがてサルのなかまが現れ、長い長い時間をかけて、わたしたち人間へとつながっていったのです。

つまり、恐竜が絶滅しなければ、人間は生まれていなかったかもしれない。もし恐竜が今もいたら、人間はネズミのような小さいままだった可能性もあるのです。

恐竜が消えて哺乳類が栄え、人間へとつながった流れ
なでなちゃん

恐竜がいなくなったから、わたしたちがいるんだ……なんだか不思議な気持ち。

ぽかママ

こわいと思ってた恐竜が、実はわたしたちのご先祖さまに道をゆずってくれたのね〜。

実は、恐竜はまだ完全には絶滅していない!

「恐竜は絶滅した」と言いましたが、実は完全には消えていません。恐竜の子孫が、いまもわたしたちのすぐそばにいるのです。

その正体は——鳥(とり)です。スズメも、ハトも、ニワトリも、すべて恐竜の子孫だと考えられています。羽毛(うもう)をもつ恐竜の化石が見つかったり、骨の構造が鳥とよく似ていたりすることから、「鳥は恐竜の生き残り」だとわかってきたのです。

つまり、公園でエサをついばむスズメも、遠い昔の恐竜のなかま。次に鳥を見かけたら、「きみ、恐竜の子孫なんだね」と思って見てみてくださいね。

鳥は恐竜の子孫:羽毛のある小型恐竜から現代のスズメ・ハトへ
もしまる君

えーー!!スズメが恐竜の子孫!?じゃあ毎日、恐竜を見てたってこと!?すげぇ!!

ワクパパ

そういうことだ。空をとぶ鳥は、恐竜の進化した姿。恐竜は、形を変えて今も生きてるんだよ。

もし恐竜がさらに進化していたら——「恐竜人」のひみつ

「もし恐竜が絶滅しなかったら、今ごろどんな姿になっていたんだろう?」——実はこの問いに、ある科学者が真剣に取り組んでいました。

カナダの古生物学者デール・ラッセルは、ステノニコサウルスという小型の肉食恐竜に注目しました。この恐竜は体のわりに脳が大きく、2本足で立てる体型をしていたのです。ラッセルは「もし恐竜が生き残り、さらに進化し続けたとしたら、人間に似た知的生命体が生まれたかもしれない」という仮説を立てました。その生き物は「ダイノサウロイド(恐竜人)」と呼ばれています。

もちろんこれはあくまで「もしも」の仮説です。ただ、脳が大きい→道具を使う→言語を持つという進化の方向性は、哺乳類だけに特別なものではないかもしれない——という可能性を示している点が、多くの科学者を引きつけてきました。

もしまる君

恐竜が人みたいになった可能性があったの!?恐竜人と人間が暮らす世界、想像したらこわいような、おもしろいような……

なでなちゃん

恐竜が絶滅したから哺乳類が栄えて、人間が生まれた……。もし逆だったら、人間じゃなく恐竜人が地球の王者だったかもね。

ワクパパ

進化がちがう方向に進んでいたら、今の地球はまったく別の世界になっていたかもしれない。『もしも』って、ほんとに深いんだ。

映画の恐竜は、本当の姿とちょっとちがう

恐竜映画はとても迫力がありますが、実は本当の姿とちがうところもあります。たとえば、すばしっこいハンターとして有名なヴェロキラプトル。映画では大型犬くらいに描かれますが、本物は七面鳥(しちめんちょう)くらいの大きさで、羽毛が生えていたと考えられています。

一方で、本当に巨大な恐竜もいました。アルゼンチノサウルスは全長35〜40mもあったと言われ、ビルのような大きさです。恐竜には、小さなものから想像をこえる大きなものまで、いろいろな種類がいたんですね。

なでなちゃん

ヴェロキラプトルって、七面鳥くらいだったんだ……映画とぜんぜんちがう!

まとめ|恐竜は、形を変えていまも生きている!

  • 恐竜が絶滅したのは約6600万年前
  • 原因は巨大な隕石の衝突。太陽がさえぎられ食べ物がなくなった
  • 恐竜が絶滅したから哺乳類が栄え、人間が生まれた
  • もし恐竜が今もいたら、人間は生まれていなかったかも
  • 鳥は恐竜の子孫。恐竜は完全には絶滅していない
  • 映画とちがい、ヴェロキラプトルは七面鳥くらいの大きさだった
なでなちゃん

恐竜って、いなくなったんじゃなくて、鳥になって今も生きてるんだね。ちゃんとわかった!

もしまる君

明日、公園のスズメに『恐竜くん!』って呼びかけてみる!

ワクパパ

いいなぁ、それ(笑)。身近な鳥が、知ると恐竜に見えてくる。知るって、ワクワクするだろ?

💡 もしまる辞典|今日のことば

隕石(いんせき)

宇宙にある岩のかたまりが、地球に落ちてきたもの。約6600万年前、巨大な隕石が地球にぶつかったことが、恐竜の絶滅の大きな原因と考えられているよ。小さな隕石は毎日地球に落下しているが、大気圏で燃えつきて流れ星になる。直径10km以上の隕石が落ちることは非常にまれで、次に同じような衝突が起きる確率は何億年に1回とも言われているよ。

絶滅(ぜつめつ)

ある種類の生き物が、地球からすべていなくなってしまうこと。恐竜の時代の終わりには、生き物の約75%が絶滅したと言われているよ。地球の歴史の中では今回を含めて5回の大量絶滅(だいりょうぜつめつ)が起きている。それぞれ、隕石の衝突・火山活動・気候変動などが原因と考えられている。大量絶滅のあとには、生き残った生き物が急速に多様化する傾向があるんだ。

哺乳類(ほにゅうるい)

赤ちゃんをお乳で育てるなかまの生き物。イヌ・ネコ・クジラ、そして人間も哺乳類。恐竜の時代は小さくひっそり生きていたんだ。恐竜が昼間に活動していたため、初期の哺乳類は夜行性で、夜に活動することで生き延びたと考えられている。このとき暗闇で生きるために嗅覚(きゅうかく)や聴覚(ちょうかく)が発達したのが、後の哺乳類の多様な進化につながったよ。

チクシュルーブ・クレーター

約6600万年前の巨大隕石が衝突してできた、メキシコのユカタン半島周辺にある直径約180kmのクレーター(くぼみ)のこと。衝突のエネルギーは広島型原爆の数十億倍とも言われる。この衝突が「核の冬」をもたらし、恐竜絶滅の引き金になったと考えられているよ。

進化(しんか)

生き物が、長い長い時間をかけて、少しずつ姿やしくみを変えていくこと。恐竜の一部が進化して、いまの鳥になったと考えられているよ。環境が変わるたびに、その環境に合った生き物だけが生き残って子孫を残す——これが「自然選択(しぜんせんたく)」と呼ばれる進化の仕組みだよ。

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👉 「まだわかっていないこと」もたくさんある恐竜。「『まだわかっていないこと』が科学者にはたくさんある、って知ってた?」もあわせてどうぞ。

最後まで読んでくれてありがとうございます!次の「もしも?」「なんで?」でもお会いしましょう🌟

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この記事を書いた人

もしまる家のパパ。ふだんは科学にたずさわる仕事をしている、2児の父です。毎週末、子どもたちと公園や野山で生き物探し。趣味はテニス。難しい科学を“勉強”じゃなく“冒険”として、親子で楽しむコツを発信しています。子どもの「もしも?」「なんで?」が大好物です。

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